離婚問題に関する離婚協議書及び公正証書原案の作成
はじめに
我が国の離婚制度は、大別して「協議による離婚」と「裁判所における離婚」があります。国内における年間の離婚件数は、概ね210,000件前後となっておりますが、その内訳では協議による離婚のほうが圧倒的に多いのが実情です。
協議離婚は、夫と妻が合意の上、市区町村へ所定の離婚届を提出することにより成立します。協議離婚のほかに調停離婚や裁判離婚などの方法もありますが、これらの法的手続きによる場合には、どうしても一定の時間がかかってしまいます。
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また、訴訟まで進んだ場合、自己に有利な判決を導くために、相手方を批判する準備書面を作成して証拠とともに提出することも多いと思います。その結果、相手方の感情を逆なでし、紛争がますます拡大することにもなりかねません。
したがって、離婚を早期に成立させるためには、協議離婚で決着をつけることが賢明な判断といえるでしょう。
行政書士にできること
法律で定められた行政書士の業務の中に、権利義務又は事実証明に関する書類(契約書、合意書、示談書などが該当します。)の作成があります。
離婚の場合は、「離婚協議書」という契約書を作成します。これらの書類を作成することに関する代理・相談業務を行うこともできます。ただし、相手方と争っている場合には、行政書士は関与することができません。また、相手方への代理交渉もできません。したがって、相手方との交渉がどうしても困難な場合や、話し合う余地や時間のない場合は、行政書士ではなく弁護士に依頼するか、または当事務所より弁護士をご紹介をさせていただく形になります。
離婚協議書を行政書士に依頼するメリット
前述の内容では、相手方と代理交渉のできない行政書士に「依頼するメリットが感じられない」と思われる方もいらっしゃることでしょう。しかしながら、冒頭で記載した通り、我が国の大多数は「協議により」離婚が成立しています。双方の話し合いで合意事項を決められるのであれば、包括的に離婚に関する業務ができる弁護士へ依頼するよりも、書類作成に特化している行政書士に依頼をした方が、ポイントが絞られている分、費用が安く済む傾向にあります。
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また、インターネットで検索すると、養育費や離婚給付に関する条件等の記述がたくさん出てきますが、どうしてもご自分に都合の良い情報だけを鵜呑みにしてしまったり、その記述が意図することと違った解釈をしてしまうことが多く見受けられます。
「自分のことはなんでも自分でやる」というお気持ちはあったとしても、あなただけのケースに特化した条件等の書面化は、書類作成の専門家に依頼し、その見識を活用した方が、余計な時間や無駄な労力を削減する手段としては、とても合理的な選択なのではないでしょうか。
公正証書について
調停離婚や裁判離婚に比べ、時間がかからず、労力や費用が少なくて済む協議離婚にも欠点はあります。最も大きな欠点は、調停離婚や裁判離婚と異なり、契約内容の履行確保に困難をきたす場合があるということです。
例えば、相手方からの養育費の支払いが滞っている場合、調停離婚や裁判離婚のような裁判所の手続きによらず、「当事者間の協議で合意をした」にとどまるときは、相手方に対して「任意の履行」を請求できるだけです。このことは内容証明郵便で請求しても同様です。このような任意の請求に相手が応じない場合には、別途、調停の申立てや、訴訟の提起が必要となるのです。
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協議離婚の際に、財産分与や慰謝料・養育費等の支払いが一括で完了していればよいのですが、そうでない場合には、今後の履行確保の手段を講じておく必要があります。その手段として最も有効なのが、離婚協議書を強制認諾文言付の公正証書(執行証書)にしておく方法です。
公正証書は、契約などの行為について、公証人が法律的な観点から、将来トラブルが起きないように、内容を整理して記載した証書です。そして、一定額の金銭支払についての合意と、債務者が強制執行を受諾した旨の条項を記載すると、支払が履行されない場合には、強制執行が可能となります。
このような公正証書の効力を、養育費や離婚給付に活用することにより、裁判を経ずに強制執行をすることができ、かつ、養育費や離婚給付に関する「任意の履行」を心理的に促す効果も期待できるのです。
さらに、公正証書は、公証人立会いのもとに作成され、原本を公証役場という公的機関で保管するため、「そのような内容の合意などしていない」といった言い訳や、合意書を変造されたりするのを防ぐことができるのです。
以上のことから、当事務所では、離婚協議書を公正証書にすることを強くお勧めしております。
報酬(料金)について
離婚協議書及び公正証書に関するご相談は、ご来所いただければ、土日祝日を問わず、無料で承っております。また、ZOOM等を利用したWebでの面談にも対応しております。まずはお気軽にお問合せください(要予約)。
相談 | 無料 |
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離婚協議書の作成(私文書) | 49,500円(税込) |
離婚協議書を作成したのちに公正証書化する場合 | 66,000円(税込) |