管理組合法人設立サポート

1. 管理組合の法人化の考え方

(1)管理組合法人の概要
マンション管理組合は、単なる区分所有者の集合体であり、法律上「権利・義務」の
主体となりうる団体とは認められません。
従って、「管理組合の法人化」とは、法人格がない管理組合を一つの組織(法人)として
法務局に登記し、法律上権利義務の主体たりうる組織にすることをいいます。


(2)なぜ法人化するのか
管理組合の法人化は、区分所有者(組合員)にとって、直接的な損得はありません。
管理組合が法人化されても、区分所有法上の権利・義務にはなんら変化はないからです。
では、なぜ法人化するのでしょうか?
それは、マンション(管理組合)を取り巻く様々な状況(主に対外的な収益事業)に対し、
対応するためという理由が最も多いのではと思われます。

例えば、マンションの隣地が空きスペースになっているとします。
隣地を有効活用できないかと、ある管理組合で検討していました。
しかし、管理組合は、法律上「権利・義務」の主体となりうる団体とは認められませんので、 土地の購入や、賃貸契約の主体となることができません。
そんなとき、管理組合が法人であれば、法人として不動産を購入することができますし、所有する不動産などを法人名義で登記することもできるのです。

そのほかに法人化の具体的なメリットを挙げるとすると
1.公益法人に準ずるので、法人税や消費税等の税制優遇があり、敷地内に自動販売機を
  置いたり、内部駐車場をもっぱら外部の人に貸して営業などする場合、税金等の対策上
  有利になる。

2.単なる管理組合は任意団体に過ぎないので、法的な契約等はその都度全体の総意の確認が
  必要ですが、法人になればその代表者がすべて代行できる。
3.銀行口座の名義人を法人とすることができ、理事交代のたびに、名義を変更する必要が
  ない。
4.団体の存在と代表者の資格が法人登記により公示されるので、第三者は安心して管理組合と
  取引が出来る。
その結果として、団体として取引の円滑化が図られる。
5.内部的に、法人としての運営体制が確立するので、年度末には財産目録や、区分所有者
  名簿を作成する必要があるなど、団体構成に向けて組合員の意識が高まる。
  などがあげられます。


デメリットとすれば
1.法人登記すると、登記した理事(代表理事)が改選される度に、理事の変更登記が
  義務付けられる。
  などがあげられます。

従って、不動産を購入したいとき、収益事業等を管理組合で行いたいとき、またはその他の
理由により、権利義務の主体をはっきりさせたい場合に、管理組合の法人化が検討の対象と
なることになります。

2.管理組合法人設立までのフロー



Ⅰ.理事会での検討事項(作業)
検討事項 備考
(1)建物現況の調査 管理組合設立時に、確認されている場合は必要ありません。
(2)マンション管理規約改正案 法人化するために、法律により規定を設けることが義務づけられている事項など、その一部について改正しなければなりません。また必要であれば、法改正したところなどに重点を置き、他の条項の見直しも検討します。
(3)使用細則、使用規程改正案 必要に応じて検討します。
(4)役員案 法人の場合は理事会は必ず設置しなければなりません。このため理事会を設置していない管理組合は理事会の設置と構成する理事の選出が必要になります。この場合、初代役員については、理事長などの個別役職についても総会で決定するようにします。
(5)収支予算案 法人化のみが総会の目的の場合は必要ありません。通常の定期総会の場合も、法人化によって特にそれまでと異なる点はありません。ただし、管理組合の口座が法人名義に変更になりますので、その手続について説明する必要が生じる場合があります。
(6)修繕積立金 法人化することにより特に変更の必要は生じませんが、積立金の口座名義の変更が生じます。
(7)総会準備 委任状を含む総出席者数とその議決権個数の最低各3/4以上は必要です。
(8)その他 代表印は登記申請時に合わせて印鑑登録を行います。もし代表印がない場合は、マンション管理組合法人のゴム印とあわせ、事前に作成しておくとよいでしょう。金融機関に開設している口座名義も変更することになりますので、事前に金融機関と打ち合わせをしておくと、謄本を取ってからの手続がスムーズに運びます。

Ⅱ.総会の開催

※1.総会において管理組合を法人とすることの宣言を区分所有者総数の4分の3以上かつ
   その議決権個数の4分の3以上で議決承認し、登記をすることにより法人となります。

※2.これまでマンション管理組合として開催してきた総会と同様の運営で問題はありませ
   ん。ただし、もし議事録の作成を過去の総会で行っていない場合は、議事録は設立申請
   登記の添付書類として必要ですので、必ずつくらなければなりません。

 

1.議決事項

 
決議すべき事項 備 考
法人となる旨(登記事項) 区分所有者の団体を特定する必要があるため、管理の目的とする建物等(建物、敷地、附属施設等)で明らかにします。
法人の名称(登記事項) 名称の中に「管理組合法人」という文字を用いなければなりません(例えば、「○○マンション管理組合法人)
法人の事務所の所在場所(登記事項) 所在地(市区町村まで)の場合は、別途、理事による決定手続きが必要となります。
目的及び業務(登記事項) 例) 目的及び業務を「埼玉県所沢市○町○丁目○番○号○○の建物並びにその敷地及び附属施設の管理」とする
法人の理事(登記事項) 理事が複数の場合、規約又は集会の決議によって代表理事を定めることができます
共同代表の定め(必要に応じて)
(登記事項)
例) 理事甲は単独、理事乙及び理事丙は共同して法人を代表する
法人の監事 登記事項ではありません
法人管理規約の定め(又は、変更) 管理規約から法人管理規約への改定

2.総会議事録の作成について

※総会の議事については、議長は、議事録を作成しなければなりません(集会の議事録)。
 議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、議長及び総会に出席した区分
 所有者の2人が署名押印しなければなりません。

 

Ⅲ.管理組合法人設立登記申請

※登録免許税について
 マンション管理組合法人の設立登記の登録免許税は不要です。

 

以上が管理組合法人設立までのおおまかな流れです。
法人設立と規約改正を合わせたような手続になる事が、ご理解いただけたと思います。
このような複雑な手続きに対し、スムーズな法人化移行のためには、
専門家のサポートが不可欠です。

3.サポート内容

当事務所が行う
管理組合法人設立サポートの基本的な内容は下記の通りです。

1.現行の管理規約のチェックサポート
 ※問題点や改正案に関する報告書を作成し提出します。

2.管理組合法人用規約等の素案の作成サポート
 ※改正内容や要点について報告書を作成し提出します。

3.管理組合法人設立委員会の立ち上げサポート
 ※必要に応じて委員会立ち上げの補助をします。

4.委員会又は理事会に出席して運営のサポート
 ※1.原則毎月1回、委員会又は理事会へ出席して、協議検討を行います。
 ※2.ある程度意見がまとまれば新旧比較表の作成します。
 ※3.必要に応じて議事録作成の補助をします。
 ※4.委員からの質問に対し、原則メールでの対応及び必要に応じて資料を提出します。
 ※5.組合員説明会、総会への出席します。

5.法人設立に向けて各種書類を作成します。
 ※登記申請書については弊所提携司法書士が作成し、その他の書類については
  当事務所が責任を持って作成致します。

その他ご要望に応じ、各種サポートをいたします。

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電話やメールでのご相談は無料です。
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