NPO法人設立

1.NPO法人の概要

「NPO」とは「Non Profit Organization」の略称で、様々な社会貢献活動を行い、団体の構成員に対し収益を分配することを目的としない団体の総称です。

このうち、特定非営利活動促進法に基づき法人格を取得した法人を、「特定非営利活動法人」といいます。

NPO法人を設立するためには、法律に定められた書類を添付した申請書を、所轄庁に 提出し設立の認証を受けることが必要です。提出された書類の一部は、受理した日から、2か月間縦覧し、市民の目からも点検されます。

2.NPO法人設立の要件

NPO法人を設立するためには、所轄庁(主たる事務所がある都道府県の知事又は指定都市の長)の認証を経て、法務局でNPO法人としての登記を行う必要があります。

この登記が完了しなければ、「NPO法人」として成立しませんし、もちろん名乗ることもできません。 また、特定非営利活動促進法では、NPO法人が備える要件を定めています。

《主な要件(抜粋)》

(1)次の活動分野のいずれか(複数可)を主たる目的とし、それらの目的を達成するために、
  具体的な事業を行っていること。

 1.保健、医療又は福祉の増進を図る活動
 2.社会教育の推進を図る活動
 3.まちづくりの推進を図る活動
 4.観光の振興を図る活動
 5.農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
 6.学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
 7.環境の保全を図る活動
 8.災害救援活動
 9.地域安全活動
 10.人権の擁護又は平和の推進を図る活動
 11.国際協力の活動
 12.男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
 13.子どもの健全育成を図る活動
 14.情報化社会の発展を図る活動
 15.科学技術の振興を図る活動
 16.経済活動の活性化を図る活動
 17.職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
 18.消費者の保護を図る活動
 19.前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
 20.前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動

(2)不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的としていること。

(3)営利を目的としていないこと。(対価を得るのは可能)

(4)宗教活動や政治活動を主たる目的とするものでないこと。

(5)暴力団、又は暴力団やその構成員若しくは暴力団の構成員でなくなった日から
  5年を経過しない者の統制の下にある団体でないこと。

(6)特定の政党や候補者の支援団体ではないこと。

(7)特定の政党のために利用されていないこと。

(8)NPOにかかわる事業に支障が出るほど収益事業をしていないこと。

(9)常時10人以上の社員がいること。

(10)社員の資格を得たり、脱退することに不当な条件をつけないこと。

(11)社員総会を年1回以上開催すること。

(12)3人以上の理事、1人以上の監事をおくこと。

(13)報酬を受ける役員は、理事と監事の合計人数の3分の1以下であること。

(14)役員に成年被後見人や成年被保佐人などの欠格事由に該当していないか。

(15)役員に親族はいないか(合計人数の3分の1までは可)

などがあります。

NPO法人のメリット

 ・契約の締結や財産の所有などの法律行為を団体名で行うことができます。
 ・情報公開されるため、社会との接点ができます。
 ・社会的信用が高まります。
 ・業務委託などが受けやすくなります。
 ・従業員を雇用しやすくなります。

などがあります。

 

NPO法人設立後、以下の義務が生じます。

 ・関係官公庁への届出等が必要になります。
 ・原則として住民税が課税されます。
 ・法人税法上の収益事業を行う場合、課税されます。
 ・法人が解散した後には、財産は戻ってきません。
 ・情報公開の義務が発生します。

などがあります。

3.NPO法人設立の流れ

 

※発起人会について
設立者(発起人)が集まって方針等などを話し合います。
定款案の作成(案)や設立趣意書の作成(案) 活動予算案の作成(案)や各役員の選定(案)などです。
注)主たる事務所の所在地を管轄する担当機関で、設立及び申請書類の相談を事前に行います。
 
※創立総会の開催について
設立者と社員がが集まって設立の意思を決定する会議です。
・法人設立の意思を決定
・定款、事業計画、活動予算などを議決
・代表理事を選任
・理事
・監事等の選任   などです。
 
※縦覧について
所轄庁が申請書を受理した日から2か月間、定款、役員名簿、設立趣意書などを所轄庁等において、縦覧されます。
※審査について
所轄庁が申請書を受理した日から4か月間の時間を要します。

※不認証の場合
所轄庁は、その理由を書面で示します。
再申請する場合は、(2)か(3)からやり直します。

不服がある場合、行政不服審査法に基づく異議申立てができます。
 

※法務局で設立登記申請について

認証決定通知を受けてから、2週間以内に、設立の登記をしなければなりません。
 
 
 

4.必要書類

(1)所轄庁へ申請をする際に提出する書類
設立認証申請書 1部
定款 3部
役員名簿 3部
役員就任承諾書及び宣誓書 各1部
役員の住所又は居所の証する書面(住民票の写し) 各1部
社員のうち10人以上の者の名簿 1部
確認書 1部
設立趣意書 3部
設立についての意思の決定を証する議事録 1部
設立当初の事業年度及び翌年度の事業計画書 各3部
設立当初の事業年度及び翌年度の収支予算書 各3部
(2)法務局へ設立登記の申請をする際に提出する書類
特定非営利活動法人設立登記申請書 1部
定款(所轄庁で認証を受けたもの) 1部
設立認証書 1部
理事の就任承諾書 人数分
資産の総額を証する書面(設立当初の財産目録) 1部
委任状(代表者以外が申請手続きを行う場合) 1部
登記用紙 1部
印鑑届書 1部
理事の印鑑証明書 1部
(3)所轄庁に設立登記完了後に提出する書類
設立登記完了届出書 1部
登記簿謄本(正本:1部、写し:2部) 計3部
資産の総額を証する書面(設立当初の財産目録) 1部

5.設立後の手続

NPO法人設立後も様々な手続を行わなければなりません。以下はその例です。

1.金融機関での法人口座の開設

2.税務署での法人税関係の届出

3.都道府県税事務所での法人事業税関係の届出
  (東京23区以外では市町村税事務所での届出も必要となります。)

4.社会保険事務所での社会保険関係の届出

5.労働基準監督署での労働保険関係の届出(従業員を雇った場合)

6.公共職業安定所での雇用保険関係の届出(従業員を雇った場合)

 

希望する事業がNPO法人として相応しいか、また、営利法人よりもメリットがあるかなど、専門家に相談した上で、判断されることをお勧めいたします。

NPO法人を設立する場合、所轄庁の審査期間も4カ月と長く、また認証の申請までの間所轄庁に何度も足を運ぶこともあり、かなりの労力を必要とします。

当事務所への
電話やメールでのご相談は無料です。
お気軽にお問い合わせください。
  • 行政への手続き・契約書など 【行政書士業務】Q&A
  • マンションの管理・運営など 【マンション管理士業務】Q&A
  • 賃貸不動産経営支援業務 【コンサルティング業務】Q&A

  • 行政への手続き・契約書など 【行政書士業務】
  • マンションの管理・運営など 【マンション管理士業務】
  • 賃貸不動産経営支援業務 【コンサルティング業務】