一般社団法人設立

1.一般社団法人の概要

一般社団法人は、2008年の益法人制度改革に伴い、非営利団体を対象とした法人制度の一つで、営利を目的としない団体であれば、これを一般社団法人として法人化させることができるものです。

他の法律で禁止されていない限りは特に事業内容について制約はなく、公益事業はもとより、株式会社のように収益事業を営むことも可能です。

ここで「非営利」「営利を目的としない」とは、社員に対する剰余金(株式会社の株主配当に相当)の分配を行わないという意味であり、収益事業を行い利益を得ることや、役員報酬・従業員給与を支払うこともできます。

また団体と言っても、その社員は設立時に2名以上いればよく、設立後は1名まで減っても存続可能ですので、小規模な団体であっても一般社団法人として法人化させることができます。

2.一般社団法人設立までの流れ

会社の組織や運営についての規則を定めた「定款」を作成します。作成後は、定款を法的に有効なものとするために公証人役場で認証を受けます

 

・まず最初に一般社団法人設立に必要な事項を決定していきます。
・設立時社員会議事録を作成します。設立時社員会議事録は、法人設立登記の添付書類にはなりませんが、後日の紛争予防のため、設立時理事、監事に対して、設立行為の正当性を立証する書類になるので作成しておきましょう。
・定款は、法人保管用原本、公証役場提出分、法務局提出分の3部作成します。
 
・設立時社員のうちの1人や、第三者を代理人として 選任する場合は、公証役場に出頭しない設立時社員 からの委任状と、各自の印鑑証明書 及び公証役場に 出頭する設立時社員又は代理人の実印と印鑑証明書を持参します。
 
・申請が受理されてはじめて法人の誕生です。

3.必要書類

(1)定款認証時に必要な書類(従来通り紙ベースの定款認証の場合)
<補足>
定款の認証とは、法人を運営する上でのルールを記載した「定款」を、公証人に、記載内容に不備がないか、一般社団法人法等に違反していないかを、確認をしてもらうことを言います。一般社団法人設立の際には、この定款認証が必ず必要となります。
書類名 内容 部数
1.設立者全員の印鑑証明書 発効から3か月以内のものでなければいけません。 各自1通づつ
2.定款 電子定款で定款認証を行う場合には、電子ファイルも用意し、法務省へオンライン申請を行います。 3通
3.委任状 代理人(行政書士等)に任せる場合は、この委任状と定款をホッチキスで一緒にし、設立者の実印を押印します。 1通
(2)登記申請時に必要な書類
<補足>
・公証人の認証を受けた定款と一緒に必要書類を法務局に提出し、登記申請します。
書類名 内容 部数
1.設立登記申請書 一般社団法人の登記を行う際の申請書のことです。 1通
2.登記すべき事項を記載したOCR用紙又は、CDかFD 一般社団法人の主たる事務所を管轄する法務局が、コンピュータ庁なら登記する内容を記載したテキストファイルを、CDまたは、FDに収納するか、OCR用紙に記入して提出します。コンピュータ庁でないのなら登記用紙と同一の用紙を用います。 1通
3.登録免許税納付用台紙状 登録免許税を納付するための印紙を添付する用紙です。 1通
4.定款の謄本 公証役場で認証を受けた定款です。 1通
5.設立時理事、設立時代表理事及び設立時監事の就任承諾書 一般社団法人設立時に代表理事、理事、監事に就任する人が就任を承諾したことを証明するための書類です。理事会を設置する一般社団法人で、代表理事の就任承諾書を省略できるよう議事録を作成した場合には、代表理事の分については不要となります。 1通
6.設立時社員の一致があったことを証する書面※ 定款に細部を定めていない事項は、その細部を設立者で決定しますが、その決定の際に作成した議事録です。 1通
7.設立時理事及び設立時監事の選任決議書※ 定款で設立時役員を定めなかった場合には、設立者で設立時役員を選任ますが、そのときに作成した議事録です。定款で設立時役員を定めてある場合には不要です。 1通
8.主たる事務所の所在場所決議書※ 定款で主たる事務所の所在地を最小行政区までしか定めなかった場合には、設立者で細かい地番まで決めますが、そのときに作成した議事録です。定款で細かい地番まで定めてある場合には不要です。 1通
9.設立時代表理事を選定したことを証する書面※ 理事会を設置する一般社団法人で、定款で代表理事を定めなかった場合には、理事の中から代表理事を選定しますが、そのときに作成した議事録です。定款で代表理事を定めてある場合には、不要です。 1通
10.印鑑証明書 設立時代表理事・理事に就任する人の印鑑証明書を提出します。理事会を設置しない場合は設立時理事全員の印鑑証明書が必要ですが、理事会を設置する場合は、代表理事の印鑑証明書1通だけで構いません。 各1通
11.印鑑届出書 一般社団法人設立登記申請手続の際には、同時に、代表者印を届け出る手続を行いますので、そのための届書を一緒に提出します。この手続は、個人の実印の印鑑登録手続に相当するものです。なお、設立する一般社団法人の内容によっては、これ以外の書類が必要になるケースもあります。 1通
12.印鑑カード交付申請書 印鑑カードを作成する際申請書が必要です。 1通

※定款で定めなかった場合に必要なものです。

4.一般社団法人の設立費用

以下は、一般社団法人設立に要する費用は一例です。

1.公証人役場でかかる費用(従来通り紙ベースの定款認証の場合) 
定款認証手数料 50,000円
定款謄本取得代(1枚250円。4枚なら1,000円) 約 1,000円※
収入印紙(公証役場保管用の定款に添付します。) 40,000円
2.法務局(設立登記)でかかる費用   
設立登記登録免許税(収入印紙代) 60,000円
3.その他費用   
登記簿謄本取得費(1通あたり) 600円
印鑑証明書(1通あたり) 450円
その他印鑑作成等、各種諸経費 その内容によります。
※の費用は状況により異なります。

5.一般社団法人設立後の手続

一般社団法人設立後も様々な手続を行わなければなりません。以下はその例です。

1.金融機関での法人口座の開設

2.税務署での法人税関係の届出
 ※「非営利型」一般社団法人で収益事業をしない時は、基本的に届出は必要ありません。
  ただし、従業員を雇用したり、給与や報酬を得る方がいる場合は、給与支払事務所等の
  開設届出書の届出が必要です。 また、収益事業を行なう際には、収益事業開始届出書の
  届出が必要です。

3.都道府県税事務所での法人事業税関係の届出
 (東京23区以外では市町村税事務所での届出も必要となります。)
 ※「非営利型」一般社団法人でも、法人住民税はかかりますので届出は必要です。

4.社会保険事務所での社会保険関係の届出

5.労働基準監督署での労働保険関係の届出(従業員を雇った場合)

6.公共職業安定所での雇用保険関係の届出(従業員を雇った場合)

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